147話 〈大長編〉あさりの千一夜④

実験の結果、卵がかえったらしい

これまでのお話→

森の中で鍵を探しに行ったあさりとタタミですが、探してるうちに森で迷子に。高い木に登り、宮殿の方向を確認しようとしますが、タタミは木登りが出来ないので登るのはあさりだけ。二人で登りやすそうな木を見つけ、あさりが登り始めますが、タタミがそれが木ではない事に気がつき、二人して絶叫。あさりがよじ登っていたのは、恐竜だったのです。

頭上にいるのがあさりだと見なすと、巨大さがわかると思います。
で、タタミはあさりを置いて逃げるというお決まりのクズな行動に。その最中、タタミも大変な事になります。

タタミ、食われそうになります。

恐竜も人食い人種もアーメッドのコレクションらしい。

恐竜乱入+宮殿壊れる+召使い達の反乱=カオス

あさりは普段は大人しいとされる恐竜を怒らせ、暴走させてしまいタタミのいる人食い人種のところに乱入。タタミは助かりますが、恐竜の暴走は止まず。そのままアーメッドのところに恐竜が暴走→ママが踏みつけられる(それにより鍵なしで出る事が出来る)→宮殿が壊れ始め、アーメッドが逃げようとする→宮殿の召使い達が「あんたが変なものばかり集めるからだ!」とアーメッドを非難、というめちゃくちゃな状況に。さすがのアーメッドもあさり達三人を即刻日本に送り返し、エンドです。
アーメッドはこれを機に、もう珍しい物は欲しがらない、と宮殿の人間に誓いますが、その後ろで剥製にされたと思われる恐竜がいるのが悲しいです。

今回の大長編も名作です

というわけでこれで2度目の大長編が終わりです。レビューを書くにあたり、久しぶりに読み返しました。12話で登場していた人食い人種も差し替えになってるので、ちゃんと確認できてませんが今回もアウトでしょうね。タタミが出汁と称したヘビと一緒に煮られるところとか面白かったので残念です。

アーメッドは前回の大長編で登場したシージャックさんとは違う意味で濃いキャラでした。珍しいものが大好きで、権力を利用して見境なく手に入れて、数日で飽きる‥という権力者としてはダメなやつですが。アーメッドは容姿端麗で口調や身のこなしに品性がありますが、ものの言い方に若干嫌味な感じがあり、何の価値もないと判断を下した場合は躊躇いなくゴミ置き場に捨てるという冷酷さです。作者自身はアーメッドはお気に入りならしく、今後また登場します(とは言っても作者が単に描きたかっただけ、といった登場の仕方です)。室山先生は後々単行本の中で「その昔BL本を描いていた」と明かしてますが、それを知ってからアーメッドのキャラを見ていくと「あー、なるほど」と言った感があります。私はそこら辺(BL)の知識とかは全くと言っていいほど無いので、完全に素人の感想です念のため。とまあ色々書きましたが、ファンが多そうなキャラだと思います。なので単純にアーメッド目当てという動機で読んでみても楽しめるんではないでしょうか。

前回よりさらにページ数がありましたが、今回も楽しませてもらいました。世の中がコロナで自粛中で、大長編を読み込むタイミングとしては良かったです。

次回から11巻です。


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