6巻〜15巻 まとめ

前回のまとめの時は世の中がこんな風になってるとは思いもしなかった

前回のまとめをやった時はコロナのコの字もなかったんですが、何がどうしてこうなったのか(ただの愚痴)。前回のまとめが1〜5巻までだったので、本来なら10巻の段階で書くべきだったんでしょうがあえてこのような半端な時にまとめをさせてもらいました。

とりあえず順に振り返ります

まず、6巻と7巻。

とりわけベッドの怪(99話)は名作かと。

ここらでちょっとした事情が出て来ます

8巻以降なんですが、この時期の作品に良くも悪くも大きな影響を及ぼしたと思われる出来事があったのです。

あさりちゃんのアニメがテレ朝で放送開始されたのです。

で、アニメ化に関しては室山先生は言及しておりまして。急に巻が飛びますが、50巻の巻末でこのような事を言ってます。
・13カ月続いて視聴率は良かったが、面白くない事が多くて本気で仕事が嫌になった。
・この時期の作品はレベルが落ちている。 
・キャラの服装とかばかり重視して内容がお留守になっている(そしてあさりの頭身が伸びてる)

アニメ化するにあたり、キャラを増やしたり、アニメのキャラを原作に逆輸入したりしたそうです。

キャラが増えると話の幅も広がりますし、悪い事ばかりではなかったんではないかと思います。レベルが落ちてるとは言うものの、8〜10巻に関してはそうは思わなかったです。特に10巻は大長編のクオリティも高いですし、それ以外の収録作品もどれも面白かったです。

次からの評価は低いです

12巻も相変わらずあさりの頭身は伸びてますね。引き続きありきたり感はないものの、そんなに笑えるとも言えない巻。リアルタイムで読んだ時からこの辺りは「何か面白くないな」と感じてたんですが、大人になって事情を知り妙に納得しました。

しかし低評価の時期はそう長くはない

アニメ化による不調やストレスがあった時期の後、作者としては「あさりとタタミのケンカネタ、食べ物ネタ、肥満ネタ、カレンダーネタはもういい!」と思い初めてたらしいです。

「がんじがらめになってた」と作者は述べてますが、13巻は大長編も含めてクオリティは高いと思います。

あさりの学校生活がわかる回も増えて来たのもこの辺り。14巻も同じくありきたり感は薄れてます。しつこいようですが、14巻は浜野家でのエビフライの価値がわかる話が出て来ましたね。

で、レビューにも書きましたがやはり「脱・初期化」をしてるのは15巻ではないかと思われます。その根拠になるのはやはり227話。これからよりあさりとタタミの学校生活が描かれる事になるんですが、この話は学校内でのあさりとタタミがどう見られているか、というのがよくわかる作品です(それを抜きにしてもこの回は面白いのでおすすめ)。他にも15巻は頭身が少し縮んでいたりと見た目にも変化があるのがわかります。

アニメ化の事情を絡めたまとめをしたかったので

アニメ放映期間と単行本の奥付、作者の当時の事情という情報を見ながらまとめを書いたわけですが、作品にタイムラグがあったり作者の心情も色々複雑なものがあったのかと思うので、単行本順に時系列にするのは単純すぎるかな、とも思ったんですが、読み返して納得できることも多かったのでこのような形で書かせてもらいました。こういった背景を頭に入れながら作品を読むと、子供の頃読んでた頃に見えなかったものが浮き彫りになったりしてるな、と感じたりしました(真面目か)。読み手としては面白けりゃ何でもいい、て意見もあるでしょうけどね。

16巻以降はさらに話が広がったりギャグのキレが良くなるので今から読み返すのが楽しみです。次回から16巻のレビューに入ります。


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