236話 雨のパラソル事件

我ながらくだらない

傘の置き忘れ、というのがテーマです。私は今時期は折り畳みの晴雨兼用というのを使ってます。昔、晴れてる時に日傘としてさしてる最中、天気雨が降り、その後すぐ雨が上がる、という事がありました。天気が変化しても傘をずっとさしっぱなしというのが何だか変な感じだったんですが、同時に晴雨兼用を使ってる事で何かに勝ったような気持ちになりました。

あさりには百均の傘で十分かと

あさりは短期間で数本の傘を無くしているというのです。今まで無くした分の傘は仕方ないとして、ママが今日渡した傘を返せ、とママが手を出しますが、あさりは借りてた事すら覚えてません。結局その傘を置き忘れた場所を思い出したものの、あさりは傘を壊してしまいます。それによりママは激怒し、次の日の予報は雨だけどあさりにはもう傘は貸さない!と言います。あさりは喚きますが、タタミはいい方法がある、と言いながらあさりの頭に中華鍋をかぶせます。

「心遣い」と書きましたがタタミはあさりの様子をみて「毒キノコみたい」と腹を抱えて爆笑します。ブレませんね。

社会に出ても普通にこういう人間はいるけどね

これまで何度か雨の日を元にした話はありましたが、「傘をなくす」という視点の話は珍しいので面白く読めました。誰しも一度はやった事があるだろう事ではありますが、あさりは度を越してる、という事で。しかもせっかく見つかったのに壊すという愚行を犯すのもさすがです。「あさりに使わせる傘はもうない!」からの「傘の代わりに頭に中華鍋」。で、タタミがその姿に爆笑、というのは61話であさりが服の代わりに座布団を着させられて、タタミが爆笑、という流れに似てるなと思ったんですが、61話に比べればタタミの意地悪もこれでもだいぶマシになったよな‥、という感想(最近こればっか)。オチはタタミも共倒れでもなく、中華鍋を被るでもない終わり方で、ちょっと予想外でこれまた面白かったです。久しぶりにママが庭の木にあさりを吊るすというお仕置きも見る事ができます。

この回は内容とは直接関係ない事で特筆すべき事があります。それはあさりのクズっぷりが出てるシーンがあるということ。あさりが傘を振り回しながら歩いていると、同級生と思われる女の子二人組があさりに言います。

女の子「あさりちゃん、カサをふりまわしちゃあぶないわ。」
あさり「平気平気。ぶつかっても、ケガするの私じゃないから。」
女の子「‥いやな性格ね‥。」

あさりもなかなかのクズである事がお分かりになるでしょう。タタミは初期からしょっちゅうクズエピソードがありましたが、あさりはこういった類のシーンは無かったということもあり、初めて読んだ時から印象に強く残ってます。と同時に子供心ながらに「世の中にはこういった思考回路の人間て存在するんだな」という事を感じた気がします。このタイミングでこういったシーンをぶっ込んだのは何か作者の思うところがあったのか‥とさえ思います。ともあれ振り回す傘を怖がってる女の子達に対して、あさりは終始笑顔、というところにも内面がよく出てて、2コマでよく表現できてるな、と思わず感心。
胸糞悪いシーンだと言う人も多そうですが、それを含めてあさりちゃんファンの人と語り合いたいシーンだったりもします。


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