霊が出てるわけじゃないです
タタミがあさりの事を怖がらせます。とは言ってもホラー回というカテゴリには入らないよなと思ってるんですが、小学生の読者が読んだら意外と怖がったりするのかな、とも。
顔に出来物ができるのは凹むよね
あさりの顔(左側の頬)に大きなおできができます。触ると痛みもあり、あさりは気が立っています。するとタタミが、面白い話をしてあげる、と言い、あさりも食いつきます。
タタミ「ひとりの少女がいて、ある日、鏡をみると左のほおにおできがひとつ。はじめ小さかったおできは、日一日と大きくなり、とうとうほおいっぱいに広がったかと思うと、だんだん人の顔のようになってきた。
怖がり始めるあさりですが、タタミは「そしてとうとう恐ろしいことが‥」と続けます。
タタミ「そのおできは、しゃべりはじめた!」
あさり、悲鳴を上げて逃げます。
その日の夜、あさりはタタミから聞いた話のせいで自分のおできが巨大化して突然しゃべり出す事を想像してして眠れなくなってしまいます。
怖い話をした人間の冥利に尽きるか
おできひとつでこんな話を創作できるとは。あさりをからかうために作ったわけですが、よくこんなの思いつくなと。あさりもあさりで、まんまと怖がってくれるので、怖がらせがいがありそうです。怖がりなあさりと、それを知っててからかうタタミ、というおなじみの図式でしたが、まさかのおできまで利用するのがタタミって事でしょうか。
この回は久しぶりに読み返しましたが、顔にもう一つ顔が出来てしゃべり始める絵は、なかなか気持ち悪いですね。室山先生の絵なのでかなりマイルドですが、巨匠楳図かずお先生が描いたりしたら容赦ないものが出来上がりそうです。
読んで思ったんですが、「自分の体にもう一つ別人格が存在する」というモチーフは、何かであったような?と思ったんですが、これかなと。
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映画化もされましたね。