内容を知らない人はまずググって下さい
オー・ヘンリーの短編小説「最後の一葉」という作品がまんまタイトルになってます。内容も完全にこの作品に沿ったものです。お約束のフレーズになりますが、この話を読んで「最後の一葉」という小説の存在と内容を知りました。
文庫本一冊分の額でここまで労働させるとか
あさりはタタミの本をボロボロにしてしまいます(過失)。怒ってあさりを追いかけ回すタタミ。外でそんなやり取りをしてると、一軒家の窓からタタミに話しかける一人の男性が。男性はタタミに、そんなに元気に走り回れるなんて羨ましいと言います。タタミはその男性の美男子ぶりに思わずフリーズ。タタミは男性に、お兄さんは元気じゃないの?と聞くと、男性はタタミに、家の向かい側にある壁を見るように言います。タタミが見ると、壁一面にツタが。すると男性は
「あの葉がぜんぶ散ってしまうころには‥。」
とだけ言い、そのまま窓を閉めて家の中へ。いや、そこは最後までちゃんと言ってくれ。
このやり取りの直後、あさりが登場。するとタタミ、突然号泣。そして
「”最後の一葉”よ!」
と叫びます。あの男性は病弱で壁のツタが全て落ちたら死ぬと思ってる!と完全にこの小説のままだと思い込んでるのです。しかも小説さながらに、台風も近づいて来てるというニュースが。
というわけで
「あさりに台風の最中壁に葉っぱの絵を描かせる大作戦」が始動。「よくあさりが言うこと聞いてくれたな」と思われるでしょうが、そこはタタミが、あさりにボロボロにされたの本の弁償代と引き換えにしたという経緯があります。
下手したらあさりの知能よりも下がるのでは
「タタミのいつもの思い込み」「タタミと美男子」「実在する小説をモチーフにしてる」って事で、久しぶりに読み返しましたがなかなか濃厚な回だなと。
前から思ってたんですが、タタミは美男子が絡むと、途端に知能が下がりません?それに加えて博識な事が思い込みを激しくさせて却って物事を悪い方に加速させてるって感じですかね。まあ今回はタタミの回と言っていいんじゃないかと思いますが、あさりとのやり取りも面白い。しかしあさりが描いたこの葉っぱ、なかなかの大作ですね。
いつもの作品で今回みたいにがっつりと物語をモチーフにした事って無かったと思うんですが(長編は193話や298話なんかでやってます)、やっぱりこういうところが他のギャグ漫画にはなかなか無い感があって好きです。
ちなみになんですが、原作では病気を患うのはジョンジーという女性なんですが、この男性の名前は譲二というようです。今気付きました。