49巻(804話−820話)

49巻

交換日記も今考えるとヘビーな文化だった

804話 『みんなの好きな物』
あさりがいつものように校長室で正座をしていると突然校長が「どんな食べ物が好きか」と聞いてきます。あさりは特に深く考えず「クッキー、チョコレート、ジュース」と答えます。実はこの質問をしたのには前日の職員会議と関係があったのです。あさりがこの回答をしたため、クラス中に恨まれることに。しかしこれは完全に校長が悪いです。何か登場するたびに校長の好感度が下がっているような気が。

805話 『交換文通』
あさりのクラスに伊藤しずかという女の子が転校して来ます。4回目の転校で友達が出来たことがない、と嘆く伊藤さんにあさりは「今日からわたしが友だち!」と張り切ります。伊藤さんは手紙を書くのが大好きで、あさりに交換日記のような感覚で文通をしようと持ちかけます。あさりは承諾しますが、ここから地獄が始まります。率直に言ってあさりの立場なら伊藤さんに対し「無理」となりますね。文句言いつつ伊藤さんに付き合うあさりって、意外と同性にも優しいとこあるのよな、と確認できる話でもあります。

806話 『花見で討論会』
あさりのクラスで討論会が行われています。テーマは「小学生に花見をする権利はあるか」というもの。侃侃諤諤の議論が繰り広げられますが、終盤に大磯くんが登場。今回はあさりにいじめられてるというわけではなく、完全に彼の勘違いにより悲劇に見舞われます。最後にあさりのクラスが討論をしていた理由もはっきりするわけですが、わたしがこのクラスの人間だったら多分参加しないで帰ってると思われます。

807話 『あさりがニンジンぎらいになったわけ』
タタミが「あさりがニンジンを食べられないのは、赤ちゃんの時にニンジンにトラウマを植え付けられたから」と仮説を立てます。タタミが考えた原因はどれもこれもバカバカしいものばかりですが、あっさり信じるところがやはりあさりです。

808話 『怖いのキライ!』
学校の校庭のブランコが夜中に突然動き出し、子供の笑い声が聞こえる…という噂があさりのクラスで広まっていました。裏門からであれば夜でも校庭に入れるので、夜にみんなで確かめに行こう!と誘われます。怖がりのあさりは躊躇いますが、臆病だと笑われるのが嫌で渋々学校に行くことになりました。一見ホラーものっぽいですが、あさりが怖がってる描写ばっかりです。しかし平日の夜に学校まで行くとか危なくない?とつい親目線で読んでしまいました。

「兄弟が所持してたやつを見たのが初だった」というのはよく聞く話

809話 『がまんできない好奇心』
あさりが夜中に目が覚めて台所に行くと、ママとパパが喧嘩する声が聞こえてきます。パパは会社の人から無修正のAVをもらったというのです。ママはそれに対し、呆れつつ激怒。あさりとタタミは「見たい‼︎」と興味津々。パパの書斎でビデオを探します。
この漫画でこんな話が出てくるとは。身内がこういう類のものを見てるところは想像したくないと思うのですが、パパがこんなの見てるというのもなかなかショックです。
4年生と6年生だったらあさり達のように興味持つのも当然だよなとも思いますね。最近はこういう媒体はスマホやパソコンで見る人が多いと思うので、引き出しや本棚に隠してるという感覚は今の若者にはわかりずらいかもしれませんが。にしても色々な意味でかなり攻めた作品。ちなみに室山先生も似た経験があったそうです。姉妹でこういうのを一緒に見るってどうなんだろうとも思うんですが。

810話 『ドキドキ★インラインスケート』
あさりのクラスメイトが新品のインラインスケートをあさりに貸してくれることに。「ちょっとでも壊したら弁償して」と言われますが、あさりは余裕の表情。しかしタタミに「アイススケートと似てるんだから転ぶに決まってる」と脅されます。読者目線では過去にローラースケートで何をやらかしたか忘れたとは言わせないぞと言いたい(60話参照)。

811話 『後悔するあさり』
相変わらずテストでひどい点数を取っているあさり。しかし全く反省どころか後悔すらしていないことにママは怒ります。「後悔と反省はどう違うのか」という言葉が出てくるんですが、わたしの個人的な見解は、後悔→過去のことをもっとこうすればよかったと悔やむこと、反省→失敗を見つめて生き方を変えていくこと、だと思ってます。知らんけど。

812話 『誕生日のごちそう』
あさりが公園のベンチで泣いている男の子に遭遇。美形だったため、あさりは慰めてあげようとします。話を聞くと「ぼくの家の料理を嫌がって、誰も誕生パーティーに来てくれない」とのこと。それを聞き「それなら行ってあげる!」とあさりは笑顔で言います。しかし彼の家の料理は話を聞いただけで吐き気がするようなものでした。彼の好物である「ナットーウニ丼」が紹介されてるんですが、簡単に言うと納豆を混ぜたご飯の上にウニとマヨを乗せるというもの。室山先生もこのレシピ考えながら具合悪くなりませんでしたかね。

813話 『サンタからの手紙』
いばらが自慢げに「サンタクロースから手紙をもらった」と学校であさりに話します。手紙が欲しくなったあさりはタタミからサンタについて色々と教えてもらいます。わたしはこの話でトナカイの名前がルドルフだと知りました。

校長の自宅に生徒が行くとか全く想像がつかない

814話 『バトルハネツキ』
ママに外で遊ぶように言われたあさりとタタミは羽根つきを始めます。タタミが「新しいスポーツを考えよう!」と言い出し、「バトルハネツキ」というものを考えます。このバトルハネツキなんですが、ウェア→振袖にぞうり、羽根→鉛で出来ている、羽子板→表面に鉄板をはったもの、というルール。「バトルハネツキ」というタイトルで1つの漫画になりそうな気がします。流血が多そうなので連載は青年誌になりそうですが。

815話 『うっちゃんとあさちゃん』
校長先生が体調不良で学校を休んでいました。あさりはお見舞いに行くように言われ、校長のマンションへ。あさりがエレベーターを降りると部屋から「じゃあね、パパ」と言って出てくる美しい女性を発見。あさりは「弱みを握った!」と校長の前で強気な態度になります。あさり、ゲスいな。この話で校長の過去が少し明らかになりますね。

816話 『バレンタインとチョコレート』
もうすぐバレンタイン。タタミが今年はチョコを用意していないため、あさりは「今年はくすねることができない」とがっかりします。あさりにとってはバレンタインはタタミのチョコがメインなようだ。タタミが年上が好きだとハッキリと言っている描写もあります。

817話 『好きだからきらい』
ママが「もうすぐ新学期なので、好ききらいをなくしてあげようと思ってる」と言います。つまりそれはニンジンを食べろということ。「ニンジンを嫌うのは、きっと好きな男の子につい意地悪をする心理と同じ」とママは丸め込もうとします。ママはニンジンをあさりに食べさせないと、誰かに命でも奪われるんだろうか。

タタミは普段学校の友達ともこんな話をしてるのだろうか

818話 『雛人形の嘆き』
ママが知り合いからあさりにと、雛人形をもらって来ます。喜ぶあさりですが、何とその雛人形は、悪い霊がとりついて、夜中に歩き回るというのです。怒るあさりですが、ママは「怖がりのあさりのためにもらってきた」と言います。なにも起きなければ自信をもてて、あさりの怖がりもなおるというのがママの理屈。ママもタタミも、今まであさりがどれだけ心霊体験しているのか忘れたのだろうか。あさりが怖がるシーンはあるものの、ホラーものの定番である流血は無しです。

819話 『興味をもとう』
あさりが「おねえちゃんに日本史の質問をして、答えられない姿を見て恥をかかせる!」と言い出します。次々と歴史の質問をするあさり。それに対しタタミはすらすらと答えていきます。あさりが虚しさを感じ始めた時、タタミが「弥次さん喜多さん」の解説をしたことで、思わぬ方向に進んでいきます。
端的に言うと、「タタミ、そっち系の話めっちゃ好きなんじゃん」という話です。684話の時もあさりの同人誌をものすごい見てましたし、お主も好きよのうと言ったところでしょうか。頭が良くて、知識がありまくりなのでここら辺に関してもよく知ってるってことでしょうね。現に「小学生むきの本なんてよんだってむだよ」と本編でタタミが言ってますが、さもありなんという感じです。しかし684話同様、この話大丈夫なのか?

820話 『校内マンガコンクール』
桜貝小でマンガコンクールが行われることに。あさりは掃除をさぼったりしながらマンガに取り組む日々を送ります。あさりは相当自分の腕に自信を持っているようですが、周りからの評価も高いことが伺えます。「掃除をさぼってる」という時点で何となくオチの察しがつくのではないかと思いますが。この作品は1996年頃のものだと思われるんですが、あさりの描いた絵を今見ると「90年代ってこんな絵のマンガやアニメ多かったかもな」とちょっと懐かしい気持ちになりました。

49巻は巻末に読者からの投票の結果が掲載されています。好きなキャラと嫌いなキャラだけでなく、作品や表紙の人気投票もあり、読み応えがあります。



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