78話 浜野家の長い一日

受験生なのにバレンタインチョコとか作ってたのか

節分、バレンタインと続きましたが、2月は合格発表もある時期です。というわけで今回はタタミの中学受験ネタです。1巻では何度かセーラー服を着ていたタタミですが、もう完全に小六の設定に固定されています。

禁句が三つ

あさりはママから、「落ちる、すべる、ころぶ」という言葉はくれぐれも使わないように、と念を押されます。というのは、今日はタタミの合格発表の日なのです。側にいるタタミは胸に手を当てて死にそうな表情で立っています。

いつもは自信満々の態度のタタミですが、この時ばかりは「もし落ちたら‥」という事ばかり考えてしまいます。

ママの話聞いてたか?

で、あさりは前述した禁句をタタミの前で容赦なく口に出しまくります。言うなっつってんだろうが。
タタミがあさりに八つ当たりしてボコリますが、ママに叱られ平静さを取り戻し、あさりもタタミを許します。が、その後結局ママも含めた三人でいつものように大喧嘩をしてるカオスな状況で合格を確認し、めでたしめでたし‥といったところで終わります。

あさりとママもお疲れ様でした

禁句三つを絶対に言わないようにする、というのもなかなか難しいかもしれないですが、あさりは気を遣わな過ぎです。対するタタミも、ものすごくこの言葉に敏感になっていて過剰に反応して喧嘩に発展するわけですが、流れとしてはいつものやつ、といったところでしょうか。タタミに対してあさりとママが気を遣う、というパターンですが、なかなか無いシチュエーションかも、という気もします。終始タタミが不安でビクビクしてるんですが、こういう不安定な時のタタミの近くにはいない方が良さそうですね。まあでも受かって良かったですね。サザエさん方式なので今後も小六のままですが。

この話を読んで思い出した事とかトリビアとか

中盤、ママが

へんねえ、合格ならそろそろ、「サクラサク」の電報が来てもいいころなのに。

と言うんですが、この「サクラサク」とは合格電報の事で、昔はこれで合否を伝えていたようです。中学受験にも使われていたんでしょうか?
で、学校によって電文が違ったようで一例を上げると北大は、合格→「エルムハマネク(エルムは招く)」、不合格→「ツガルカイキョウナミタカシ(津軽海峡 波高し)」、といったように大学で創意工夫を凝らしていたようで、なかなか面白いです。クイズ番組の問題とかに出て来ないでしょうか。

今回は受験生にとっての禁句が出て来ていましたが、1986年にとんねるずがリリースした曲で「落ちて滑って不合格」というのがあるんですが、タイトルからして受験生を追い詰めてます。歌詞の中でも「落ちる滑る」を連発。さらに

うけるなら とめはしないけど 受験料が むだなだけさ

など、かなり攻めた歌詞(作詞は秋元康さん)。
私が小学生の時、兄の友達が当時受験勉強中だったお姉さんがいる前でこの曲を流していたら(悪意は無かったそうです)、怒ってカセットテープを投げつけられた、と話していました。今回のタタミの行動を彷彿させます。ちなみにそのお姉さんは無事に看護学校に入り、立派な看護師さんになりました。良かったですね。
にしてもこの歌、この時代にリリースされたら批判殺到しそうです。

こちらに収録されてます


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