ページ数は100ページ以上
この漫画を初期から読んでいる読者なら、初の大長編は印象に残ってる方も多いんではないでしょうか。
大長編だけにスケールがデカし
この回のキーワードは「世界一周」です。冒頭、パパを除く三人で一悶着ありますが、その出来事がこのキーワードの伏線になってます。あさりがママとタタミを激怒させる事をやらかすんですが、その最中、パパが帰宅し、こう言います。
ただいまあ。よろこべ〜。世界一周旅行するぞ〜。
この言葉にタタミとママは、吉本新喜劇さながらのずっこけ方をします。
いきさつとして「うちの会社で船を作った。処女航海は社員の家族で、という事になった。」とパパが説明します。ここで初めてパパが製薬会社勤務で、その会社は多角経営である事、という設定が出て来ます。この話を聞いて、あさり達三人は、豪華船の旅にキャッキャうふふ。
旅行の準備を楽しむ女の気持ちがよく出てる
旅行に向けてパパを除く三人は、服やスーツケースの準備を楽しそうに進めます。当日は三人ともかなりめかし込んでいて、パパはその姿を見て戸惑い、船はアドベンチャー号と言って旧式の船でで‥、と歯切れが悪い様子。旧式、と聞いてママとタタミは「サンタマリア号みたいなやつね」と相変わらずテンション高し。対するパパが相変わらずな様子を見て、あさりも違和感を感じ始めます。
いざ港へ
港に行くと、新聞記者が何人も待ち構えていて、質問責めにします。
失礼ですが、生きて帰れると思いますか。
こんなちっぽけな船でへいきだと思いますか。
という質問に、あさり、タタミ、ママは驚き、そして怒りながら振り向いて船を見ると、驚愕の光景が飛び込みます。
急転直下
何と海に浮かんでいるのは、アドベンチャー号という名のいかだ。
ママがパパを睨みつけると、パパは記者に「現代人には冒険心が不足している」などと取材に応じてました。パパ、一体どんな会社に勤めてるんだ?
あさり、タタミ、ママは引き返そうとします。が、パパが、無事に世界一周が出来たら僕には専務のイスが待ってる、と言うと、ママは180度態度を変えます。いかだで世界一周と専務婦人を秤にかけた結果こうなったようです。泣いて嫌がるあさりとタタミをボコリ、船旅が始まります。
長いので分けます。
序盤から色々ぶっ飛んでる
ここまででページ数としては20ページ強なんですが、どこから突っ込みましょうか。
順を追って見てみるに、やはり「いかだかよ」という事に尽きますね。少し書きましたが、パパの会社はこの計画本気でイケると思ってこんな事したのか?
当然流れとしてはお約束で皆でこの船に乗って世界一周を目指すわけですが、その背景が不可抗力ではなく、ママが専務婦人という言葉で目の色が変わった事というのがもうね。
あさりはママが船に乗り込もうとした時、
こんなイカダ、一日だってもつもんか。命が百あっても足りんわいっ。
と、珍しく至極全うな事を叫ぶんですが、そんなあさり達を道連れにするところが(完全に力づく)ママ好きとしては見てて楽しいです。
次回からは船旅での話が始まります。