お菓子を持って来てくれたりとか
「家に入りたいのに鍵が無い」というのがテーマになってる話ですが、誰しも一度は経験があるんではないでしょうか。小学生の時学校から帰ると当時6年生だった兄が玄関の前でうろうろしており、聞くと「鍵が無くて入れない」との事。私が鍵を持っていて家に入れたんですが、その直後の兄はいつもより私に甲斐甲斐しく世話をしてくれた記憶があります。そんなにありがたかったのか。
”ちょん”て
ママはおでかけするのであさりが学校から帰っても家にいないのでと、あさりに鍵を持たせます。タタミはあさりは無くしそうで心配だから自分が持った方がいい、と言いますがあさりは拒否します。そしてあさりは学校から帰って来て鍵を出そうとすると、まんまと無くしていました。しかも首からネックレスのようにして鍵を持ってたんですが、どうすれば無くすことが出来る?
で、そこへタタミが帰宅してあさりに嫌味攻撃なんですが、タタミが「グリム童話にこんな話がある」と言いながら説明してたセリフがとても印象に残ってます。
タタミ「やさしい女の子はかぎをもたなかったので、自分の小ゆびを”ちょん”ときって、かぎのかわりにしました。」
大人になってから調べたところ、「七羽のからす」というお話だそうです。タイトルわかっただけで満足なので読まないでしょうけど。
そもそも近くに人がいるのに空き巣に入ろうとするとか
あさり達は玄関の前で座り込んでママの帰りを待ってるわけですが、何と目の前に空き巣が現れるという展開になります。空き巣は全然男前じゃないですが、初の大長編で登場したシージャックさんを彷彿させる頭の悪さを感じます(79話参照)。空き巣が現れてからわずか2ページでこの話は終わるんですが、バカな空き巣、空き巣をおだてるあさり、冷静かつ凶暴なタタミ、というコンボがシュールかつ非常に面白い。
上述したグリム童話の話が印象に残ってる話ですが、空き巣登場のシーンも何度見ても笑えます。
今は暗証番号や指紋認証タイプの鍵もあるので、「鍵が無くて入れない」というトラブルも減ったりするのかな、なんて読みながら思いました。まああさりは首から下げておいた鍵を無くすような人間なので、どのタイプの鍵でも盛大にやらかしてくれそうですけど。