後で母にラインで知らせよう
あさりとタタミが人形を欲しがるところから始まります。小さい時、「ジェジェ」という人形をもらい、今だに実家にあるんですが、この話を読み返した事をきっかけにググってみました。中古品やオークションでしか今は買え無さそうですが、調べていくうちに「マドモアゼル ジェジェ」という正式な名が出て来ました。まさかこのタイミングで初めてそんな事を知るとは思いませんでした。
さらに愚行に磨きがかかってる
ママが嫁入りの時に持ってきたという市松人形を押し入れから出しました。ママはその人形にさゆりちゃんという名前をつけてたと言います。市松人形の髪の長さは一般的に肩にかかる位なんですが、久しぶりに見たさゆりちゃんの髪は腰あたりまであったのです。「人形の髪が伸びてる!」とママは叫びます。タタミとママの脳裏には「のろわれた一家」「家族全員変死」と昼ドラチックな書体で書かれた文字と共に、浜野家が全員変死してる光景が浮かびます。ママもタタミも「こういうのテレビで見た」と言ってるんですが、テレビ製作者の術中に見事ハマってるようです。
しかし怖がるママとタタミに対し、あさりは「そんな事あるわけない」と深く考えません。そして翌日あさりは本当に髪が伸びるかの実験と称し、さゆりちゃんをモヒカン刈りにする、という愚行に出ます。
「可愛い」とは思えなかった
いつぶりですかね、この「あさり、バカすぎ」丸出しの話は。今回は全く悪びれてないどころか「私って冴えてる」とさえ思ってるという救いようの無さ。タタミとママは怒り、あさりに対して制裁を下そうとしますが、今回に関してはお馴染みの殴打ではなく、目には目を、歯には歯をって事でこの愚行に対して最もふさわしいと思われる罰を与えられそうになるところも見どころです。
はっきりと書かれてはいないものの、市松人形の髪が伸びる、というのは「お菊人形」の伝説から来てるようで、この話もそれをベースにしたものではないかと思います。そういったちょっと怖い伝説もあさりにかかれば、ほらこの通りと言ったところでしょうか。ていうかモヒカンにされたさゆりちゃんはその後どうしたのか‥。
この話の中で出てくる市松人形は可愛く描かれてますが、レビューを書くにあたり画像検索したところ、実物とギャップを感じてしまいました。上述したお菊人形の伝説抜きにして、なんかそのたたずまいそのものに「怖い」いう感想を持ってしまいました(個人の感想です)。