266話 ワシントンの桜の木

アメリカの歴史上とても重要な人物であるにも関わらず

11月3日のアメリカの大統領選まで50日を切りましたね。今回はアメリカの初代大統領であるジョージ・ワシントンの逸話にちなんだ話になります。小学校の時伝記漫画でワシントンも読んだんですが、何故だか記憶から結構抜け落ちてます。

お前はそれを一人で切って持って来たのかと

あさりは新学期早々家でも学校でも怒られてばかりいました。学校から帰ってタタミから三角定規を借りようと部屋に入ったところ、タタミは不在。と、そこへアメリカの初代大統領であるワシントンの伝記が目に入り、あさりは何気なく読んでみたところ、桜の木のエピソードが書かれてました。

「お父さん、ごめんなさい。サクラの木をきったのはぼくです。」
「ジョージ、よく、正直にいってくれた。おまえが、悪いことでも正直にいえる心をもっているかぎり、たとえ、千本のサクラをきっても、父さんはゆるすだろう。」

後半のセリフはどうなんだろうという気もするが。
部屋に戻ったタタミに怒られ、あさりは言います。

あさり「えらい人ってのは、まわりの人がえらいからえらくなるんだ。わたしがいい子になれないのは、まわりが悪いからなんだ〜っ。」

おそらくあさりの言うえらい人ってのは「自分を怒らないでいてくれる人」っていう甘ったれた思考ではないかと。

その直後、外出中のママから電話が。ママは町内会のバザーに出店してるものの、お客さんが来ないのであさりとタタミに「サクラ」をやってもらいたいのでバザー会場に来てほしい、という電話。
タタミが先にバザー会場に着き待っていると、何とあさりは桜の木を一本丸ごと持って登場。タタミに「サクラの意味もわからんのか!」と怒られますが、桜の枝がどんどん売れたため、あさりは褒められます。

あさり「そっか〜、ワシントンさんでなくても、サクラきったらえらくなれるんだ。」

何、この単細胞

ワシントンに特に思い入れがあるわけじゃないんで

ワシントンの桜の木のエピソードから、客寄せの「サクラ」とかけてこれだけ話を広げるとは‥、と、久しぶりに読み返して思わず感心です。最終的にあさりは、父親から許してもらった上に正直さを褒めてもらったワシントンとは真逆の目に遭う、という「現実はこんなもの」というか「あさりならこうなる」といった終わり方ですが、これまたパパが登場しててうまいことワシントンのエピソードをオチに使ってます。

ただ、この肝心の桜の木のエピソードなんですが、ググったところすぐに「嘘」とか「作り話」とか出て来たんですよね。真偽はわからないんですが、こんなエピソードは無かったという説もあるようです。私はこの話を読んでこのエピソードを知った気がするんですが、嘘だったからと言って取り立てて特別ショックじゃないですね。

ちなみになんですが、ママがバザーで売ってた商品は「めでたいなキツネ人形」だったんですが、私、これ欲しい。


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