うなぎってそんなに食べないんで
「どっちの料理ショー」(古い?)みたいなタイトルですが、料理の味を競うという話ではなく、その前段階の戦いになります。個人的にはこの二つならとんかつ弁当の方が良いです。
「嫌だから嫌なの!」的な強引な理屈
暑い夏のお昼時。あさり、タタミ、ママは暑くて部屋でだらけていました。お昼は出前にしましょう!とママが提案します。しかし3人とも食べたいものがバラバラ。
それぞれの食べたいものは
ママ→ウミウシ屋のうな重
あさり→巻貝軒のレバニラ炒めと天津丼
タタミ→アワビ亭のとんかつ弁当
あさりとタタミがそれぞれ食べたいものを主張するも、
ママ「ママがうなぎっていったら、うなぎなの。つべこべもんく言うんじゃないの。」
女が主張を通す時に言いがちなセリフと共に独裁ぶりを発揮。
しかし何とここで
あさり「わたしこのさい、とんかつ弁当でがまんする。」
タタミ「よくいった、あさり」
美しき姉妹の団結。ていうか二人がかりじゃないと敵わないと判断したようです。
かくして、うな重vsとんかつ弁当の戦いの火ぶたが切られました。
ウミウシは若干浮いてる気もするが
その後丸ごと1ページに渡ってあさりとタタミvsママの様子が描かれてるわけなんですが、デフォルメして可愛い絵柄で描かれてて緊迫感ゼロ。この描写が3人の戦いのバカバカしさを助長していてより笑いを誘います。まあそもそも出前に取るものを何にするか、という至極下らない事が原因で揉めてるわけだし。
戦いが終わって一見あさりとタタミの勝利と思いきや‥という展開が待っています。その時ママが持つ絶対的権力をあさり達が見せつけられるシーンがこれまた面白いんですが、娘二人に対するママの大人気なさが炸裂してます。
あさりがわざわざ妥協してまでタタミの方につき、2対1で戦う体制を作ったわけですが、繰り返しますが昼飯をどうするかって事が原因です。しかしこんな原因からここまでギャグをふんだんに交えて描けるのはやっぱりすごいです。
この話は内容はよく覚えてたんですが、ウミウシ屋、巻貝軒、アワビ亭といった店名が出てくるんですが、この辺は完全に記憶から飛んでましたね。この漫画ならではの海産物のネーミングになりますが、このセンス好きです。