室山先生なら知ってそうな気もする
あさりが学校で行われる劇の主役をやりたがります。劇の内容は「あさり売りをする少年の話」。落語で「しじみ売り」という話があるそうですが、偶然なのか何か関係があるのかはわかりません。
「短足」は関係なくない?
あさりの学校の創立記念祭が近づいていました。タタミのクラスは合唱、あさりのクラスは劇を行います。勢いであさりは「主役は自分だ!」とタタミに言ってしまいます。その翌日の配役決めであさりは主役を狙います。
配役決めの際、あさりが主役をやりたいアピールをするも、神田先生は他の生徒を指名。あさり、すかさず
「短足のクソカバーッ。」
と、面と向かって罵声を浴びせます。それでこそあさりです。
「川」って漢字も読めないレベルだし
配役決めの時、あさりはずっと「パンドラの箱」をイメージし続けています(扉絵でも描かれてる)。タタミに啖呵を切った手前、主役に選ばれなきゃ馬鹿にされる、しかし国語の成績が「2」の自分が選ばれるとは思えない‥という状況を考えるとこの配役決め=パンドラの箱を開ける事という風に例えたんでしょうね。しかしいざ配役を決めようとしても主役をやることを嫌がり、あさり以外誰もやりたがらないという結果に。その様子はあさりからするとまさしくパンドラの箱から最後に出てきた希望。
で、最終的にあさり以外の子達がなぜそんなに嫌がったのかがわかり、主役を務めたあさり自身もなかなか微妙な様子。パンドラの箱の中の希望というのは色々な捉え方があるのですが、果たしてこの希望が良かったのかどうなのか‥ということでしょうか。子どもの時に読んだ時はパンドラの箱の知識も無かったのでそこら辺は深く考えませんでしたが、今ならこんな風にも読めるなと思いました。
パンドラの箱をモチーフにしたくてこの話を描いたのか、はたまた先に話を考えてからパンドラの箱を当てはめたのかはわかりませんが、あさりがパンドラの箱を知ってたのがちょっとびっくり。
どうでもいいですが、作中に描かれてるパンドラの箱の中の希望は妖精みたいな女の子なんですが、ちょっと可愛いです。