632話 サイン会の出来事

39巻

あらすじ

あさりの近所の本屋さんに「小花畑香(おはなばたけ かおり)」という少女小説家のサイン会が行われる事になります。タタミはあさりに「用事があって行けないから代わりにサインをもらって来てほしい」と頼みます。渋々行ったあさりはサイン会場で失礼な言動を繰り返して怒りを買います。

読まない理由は内容が「テーノー」「幼稚」だからとのこと

あさりはタタミに「少女小説は普段読まないのにサインが欲しいの?」と疑問に思います。

以下タタミの目論見です。
もしかして突然小花畑香が純文学を書くようになる→直木賞などを受賞するなどし、日本を代表する女流小説家になる→書かなくなった少女小説のサイン本の価値が爆あがり→古本屋に持って行ったらン万円♪
何かもう恐れ入りました。

当然あさりはサイン会に行くのを面倒くさがりますが、そこはお決まりの「借金返せ」で仕方なく会場へ。

どんな人生を歩めばこんな十歳児になるのだろうかと

あさりが到着した時すでにサイン会が始まっていました。すると地味目の女性が笑顔でファンに対応しているのが目に入ります。あさりはその目の前の女性が小花畑香だと認識できず「へんなおばさん」呼ばわり。さらに

「えーっ 少女小説家‥って、”少女”が小説を書いてるんじゃなくて、少女むけ小説を書いているおばさん小説家って意味だったのーっ!」

と小花畑香の目の前でシャウト。

この後あさりによる小花畑香及び少女小説に対する盛大なディスりが繰り広げられます。言っときますけど上述したこの発言、まだまだ序の口ですからね。

原価の三百円より下回る可能性大

室山先生、同業者としてこのネタは大丈夫なんでしょうか?
序盤のタタミの下りから終わりまでずっと少女小説を下げまくってますけども。

しかし久しぶりに読み返してみるとめっちゃ面白かったです。なかなか毒がある回だからこそかもしれません。
しかも今回の扉絵はあさりが室山先生に対して「いつギャグ漫画家やめるの?」「劇画かいてみたくない?」「年取ったね。」と喧嘩を売るような発言をしてるというもの。毒があるとは言っても誰かを非難してると言うよりは「自虐」という意味合いが強いってことかも。とは言えしつこいようですが色々と大丈夫でしょうか。

タタミは「サイン本を古本屋に売る」という目論見があるわけですが「自分のサイン本が古本屋に売られててショックだった」という作家さんの嘆きをSNS上で見かけたことがあります。さらに古本屋では一般的にサイン本は「汚れ」と見なされることが多いらしいのでン万円は無理では?


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