1年は経っている事は間違いない
ママの学生時代の友達が遊びに来ます。コロナで友達の家に行き来出来ない情勢ですが、最後に友達を家に招待したのっていつだっけ‥と思わず考えてしまいました。
男同士だってたかが知れてるとは思うけど
冒頭でママが、これから「高校時代の大親友が来る」とあさりとタタミに説明します。
ママ「彼女、美人だったけど、結婚がおそくてね。まあ、美人ほど性格が悪いもんよね。最近、赤ちゃんがうまれてみせにくるのよ。」
と、歪んだ笑顔で話します。それを後ろで見ていたあさりとタタミ
あさり「ママ大親友だっていったよねー」
タタミ「女の友情なんてそんなもんよ」
と、のっけからなかなかのもんですがまだ序の口です。この直後、みどりさんという親友が家に来て、タタミの言うところの「中年女性のホンネとタテマエのえげつない会話」というものが繰り広げられます。
何はなくとも読んでほしい
この回なんですが、はっきり言って名作です。ありがたい事に公式サイトで無料で公開されてるのでこちらからご覧ください。
この話を初めて母と読んだ当時、私の母は今の私とそんなに変わらない位の年齢でしたが、母娘で大ウケでした。年齢問わず女子の琴線に触れる作品だったのでしょう。今でこそマウンティングなんて言葉が出来て、色々な取り上げられ方をされてますが、80年代に、しかもわずか7ページでこれだけ表現出来るっていうのは室山先生、凄すぎます。初めてマウンティングって言葉を聞いた時「あさりちゃんではもうすでに描いていたのよ!!」と世界中に向けて叫びたい衝動に駆られました(誰得)。
あくまであさりとタタミの目線から見た大人の女性のやり取りって事なんですが、女性のドロドロした部分にはもう気づいててママ達の様子を面白がって見ているタタミと、醜いものを見てしまって面食らうあさり、という様子が対照的に描かれています。大人になるにつれて本音と建前ってのをうまく使い分ける術が身についてくると思うんですが、あさりはやはりまだまだ本音だけで生きてるんだなって事が垣間見えます(今更って感じですが)。良く言えば純粋とか素直って捉え方も出来ますし、対するタタミは捻くれてるとも捉えられますね。こうして見るとこの作品、なかなかどうして奥深い。しかしこの「大人のやり取りにあさりとタタミが突っ込む」というパターンてやっぱり面白いです。
内容に直接関係ないですが、あさりがクッキーの事を「クッキッキ」って言うのって何気にこの回が初めてかもと思いました。
Domaniでの室山先生のインタビューでこの回にまつわるお話をされていて、面白かったです。それもこちらから無料で読むことが出来るので是非。