355話 あさりちゃんの地獄のメロディー

22巻

皆さんお待ちかねのホラー回

今回で22巻最後です。ラストは久々のホラー回。ボリュームもいつもよりやや多く、単行本のラストらしい作品です。

簡単な曲でも名曲はあるだろうに

あさりは担任に頼まれて放課後音楽室の窓を閉めに行きます。するとピアノを弾いている若い女の先生がいました。この女教師との出会いをきっかけにあさりは日に日にやつれ、様子がおかしくなります。あさりを尾行したタタミは、あさりが死霊に取り憑かれていると確信。あさりに取り憑いているのは昔音楽室で自殺した若い女の先生の霊だったのです。

タタミとママは、あさりが死霊に打ち勝つためには「ピアノで名曲を弾く」という方法が有効と考え、あさりにピアノの練習をさせます。で、練習させたのがベートーベンの「運命」。なぜそのチョイス?

ホラー回にハズレなし

正気を無くしてヘラヘラ笑うあさりの後ろで死霊がピアノを弾いてる絵に作者の本領発揮感。こういったゾクっとする絵が見られるのはホラー回ならではですね。
クライマックスではあさりが死霊の前でピアノをお披露目しますが、そのシーンは「これぞギャグ漫画」といったところ(ちなみにタタミも巻き添えを喰らってます)。

ホラー回は室山先生の凄さがよくわかる回でもあるので、「あさりちゃんはギャグだけの漫画とは一線を画す漫画なのよ」と自分が描いてるわけでもないのに謎の優越感を感じてしまいます。まあつまりは今回もさすがよく出来てるな、という感想を持ったという事です。

それにしてもこの女教師が自殺した背景に何があったのかは描かれてませんが、そんな曰く付きの教室で授業をやるとか結構嫌だなとか思ってしまいました。

次回から23巻に入ります。


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