70話過ぎてホラーネタ登場
あさりは学校から作文の宿題が出てるから、どこかかわったところに行きたい、と言います。
タタミが現れ、町はずれの空き家に行こうと提案します。二人で空き家の前に立つとタタミがこう言います。
この家、オバケが出るって評判なのよ。五年前、この家の女主人が誰かに殺されて、それ以来住む人のないこの家に、夜な夜なすすり泣く声が‥。
タタミの説明のシーンの絵なんですが
さすが室山先生、「血を描くのが好き」と公言してるだけの事はあります(公式サイトにて)。倒れてる女性も綺麗に描いてるだけに怖さが増します。
曰く付きの空き家に入る
青ざめるあさりをタタミは怖いのか、とからかいますがあさりは強がり、二人で中に入る事に。オバケ云々以前に空き家に入る事自体が勇気がありますね。
小学生なら冒険心で入ろうと思うのか。何にせよ作文のテーマにはふさわしいとは思えません。ていうか「そんなところ入ったらダメだ」と学校で怒られかねない気がするんだが。
空き家の中に入った時のあさりの様子なんですが、怖がりなんだという事がよくわかる描写があります。対するタタミは怖がるあさりを鼻で笑うという態度です。こういったところにも二人の性格の違いがよく出ていました。
結局オバケが出るわけでもなく二人は帰る事に。が、突如二人の名前を呼ぶ声が聞こえ、あさり達は絶叫して逃げ出します。結局それはママが迎えに来ただけ、というお約束な展開です。
描けるのはギャグ漫画だけじゃない
今回は個人的には話の内容はもとより、室山先生がホラー漫画家を目指した事がある、という事や上述した女性の絵などで画力の高さが垣間見える回だと思います。
子供の時に読んでいた時は室山先生がホラー好きだという事は知らなかったんですが、大人になってから公式サイトなどを見て知って、妙に納得しました。
「あさりちゃん」はギャグ漫画なのでデフォルメして描かれてる絵が多いですが、その中で急にリアルな絵で表現されてるからより怖く感じます。ギャグとホラーを一緒にしてうまく怖さを出せる、というのは室山先生の腕のなせる技ではないでしょうか。そんなに怖いのは得意じゃないですが、次のホラーネタの登場が何気に楽しみだったりします。
次回で4巻も最後になります。