166話 あさりちゃんはこうしてうまれる

11巻の締めです

11巻最後になります。今回も「ちょっといつもと違う話」で終わりのパターンです。

綺麗なお住まいです

あさりはタタミにボコられた後、考えます。何故自分だけこんなにやられてばかりなのかと。そこであさりが出した答えは「作者のせい」。
で、あさりは室山先生の住んでいる東京のとあるマンションに殴り込みに行きます。そこでは室山まゆみ先生とまりこ先生が仕事をしています。あさりの主張は「お前らがちゃんと話を考える気がないからいつもワンパターンで、自分がやられる話になるんだ!」というもの。実際本当にそうだという事を自虐を込めて描いてます。

最初にやったのは誰かはわからないけど

134話では小さく描かれた室山先生の自画像と共に漫画にツッコミを入れてましたが、今回は完全にメインキャラとして扱われてます。後期から「作者のぺえじ」というのがこの漫画でのおなじみのコーナーになるわけですが、がっつり作者本人が登場したのはここからだったようです。この回に出てくる室山先生のビジュアルは、後期のようなデフォルメしたものではなく、かなり実物を忠実に再現してあるであろうものです。現代のように漫画家達もSNSなどで自分の情報を発信する事ができなかった時代ですし、普段ベールに包まれている自分の好きな漫画の作者の生活が垣間見れる事が出来るので、個人的には「あり」という感想です。
この「作者が自分の漫画に登場して、キャラと絡む」っていう手法は昭和の漫画にはよく見られました(平成〜令和にかけての漫画事情はそこまで詳しくないですが、)。すぐ思い浮かぶのはこの辺ですね。

ロボットの姿で度々登場

慢性締め切り病というのにかかってました

それにしても「あさりが一方的にやられて終わる話ばっかり」ていうのは作者本人も結構気にしてたって事でしょうか。読者からの手紙で「かわいそう」とか言われてたんだとしたら、その返事的な役目を果たした回だったのかもと思いました。まあ確かにワンパターン感は否めませんけど。

次回から12巻になります。


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