264話 母をたずねて三万光年

そんな断りはいちいち付けなくてもいいって事になったとか?

ここから特別編です。一度言及しましたが(ここで)、100ページほどある作品です。にも関わらずこれまでのように「大長編」という決まり文句は書かれてません。掲載された雑誌の都合なのかよくわかりませんが、ボリュームやスケールの大きさを考えるとこれまでの大長編と同じ扱いでいいと思います。

パパがゲスだった!?

今回は導入部分になるんですが、はっきり言ってめちゃめちゃ笑えます。

まず始まりからして強烈なのです。
夏休みと思われる時期に、あさりとタタミはプールに行った帰り、二人で家に向かって歩いていました。と、そこへ二人の前に二十歳前後かと思われる美女があさりとタタミに向かって衝撃的な一言。

女性「わたしのパパを返してちょうだい。」

マジですか。
パパを探して長い旅をしてきた、と言うその女性を後にし、あさりとタタミは逃げ帰ります。帰宅後すぐにママに「パパに隠し子がいた!」と報告。と、その時パパが帰宅。頭痛がひどくなり早退してきたというのです。玄関先であさり、タタミ、ママ、パパの4人で集まってるところに先ほどの女性が現れ、パパの前でこう言います。

女性「パパ、やっぱりここにいたのね。」

ママの中で何かがガラガラと崩れ落ちます。

ママ「結婚して十三年間、信じてきたのに。裏切られた〜っ。」

で、あさりとタタミに「荷物をまとめなさい!」とママ。

顔色一つ変えず目の前に現れる二人がシュール

そして誰も予想出来ない展開に

パパはこの事態に「こんな女の子は知らない!何かの間違いだ!」と狼狽。するとその女性は「パパ」と言いながら駆け寄って来て、パパをスルーしてママに抱きついてこう言います。

女性「お願いよ、パパいっしょに帰って!!」

呆然とするママに、あさりの一言

あさり「へ〜〜っ、知らなかった。ママってうちじゃママだけど、よそんちじゃパパもやってたのか〜っ。」

「へ〜っ」じゃねえだろ。
さらに女性は怒るママに向かって「女に化けてる」と言い、ママの怒りはマックスでこの状況。

何て斬新な怒りの表現方法。

何とも複雑怪奇な事態に。そしてその女性は何やらどこかと連絡を取り始め、家の真上にはUFOが。その女性はママを強引にUFOに乗せて去って行きました。その光景を見たあさり

あさり「ねえ、ママってママでパパで、おまけに宇宙人だったんだね。」

あくまでこの思考回路は譲れないらしいな。
タタミは「あほーっ」と突っ込みますが、こんな言葉に対してちゃんと相手にしてあげてる事に、優しささえ感じます。

どうなる浜野家?長いので続きます。

導入部分だけでも必見です

冒頭の「パパを返して!」→隠し子騒動→まさかの「パパ」がさんごママの事だった、というこの一連の流れがぶっ飛びすぎです。
怒りによる花火大会の描写も最高。さらに危機感を感じてるタタミやパパに対して、あさりの斜め上どころかある意味何かの悟りの境地に達してるんではないかと思うほどの発言。序盤から濃すぎ!と言った感想です(褒め言葉ですよ)。
宇宙人に誘拐されたママを助ける!ということで今回はママがキーパーソンになります。なのでママの話が好きな私からすると大好物、という事になります。
次回からママをさらった女性の正体などが明らかになります。


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